きのう何食べた？1話から最終回ネタバレ。原作ファンが語るドラマの感想

2019年4月から6月にかけてテレビ東京の金曜深夜に放送されたドラマ「きのう何食べた？」

もともと漫画が原作で、西島秀俊、内野聖陽のダブル主演で実写化されました。

最終回は原作ファンからも好評の評判を得ていますよ！

 

ということで、ドラマ「きのう何食べた？」がどんな内容だったのかそのストーリー結末のネタバレを1話から最終回まで紹介します。

きのう何食べた？の原作ファンから見た感想や評価などもお伝えしていきますね。

本記事のネタバレは読まずに動画で楽しみたいという方は以下からご覧ください。

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きのう何食べた？1話から最終回までネタバレ

40代半ば、東京阿佐ヶ谷在住の弁護士・筧史郎（通称・シロさん、西島秀俊）はゲイである。

ストイックに節制し、自分のルックスにもそれなりにこだわりながら細く長く健康に生きることを是として、日々の夕食作りに余念がない。

 

そんな彼が３LDKの賃貸マンションで同居しているのは美容師の矢吹ケンジ（内野聖陽）。

彼もまた、当たり前だがゲイだ。

 

二人は数年前に知り合い、激しい恋に落ちたわけではないが、それなりの交際を経て一緒に暮らすようになったパートナーだった。

シロさんは弁護士だがガツガツ仕事をしてガッポリ稼ぐというよりは、そこそこ仕事して、そこそこ稼いで、自分の生活を大切にしたい、というポリシーの持ち主だった。

 

結婚して子供を持つという将来がのぞめないゲイなら、堅実に貯蓄して将来に備えるのが唯一の安心であると疑わず、そのためにきっちりと計画的に食費の使い方を模索し、無駄遣いは許さない。

そのため、毎日定時に仕事を上がって、安売りのスーパーで底値を極めた買い物をし、味・栄養のバランスが取れた美味しい夕食を作ることをとても大切にしていたのだ。

 

ケンジはそんな彼にベタ惚れだった。

シロさんと暮らすようになり、豊かな食生活を共有することによって、その人となりを理解し、大切に想っていた。

 

女性には全く興味のないシロさんにとって、ただ一人、親密にメールを交わす相手がいる。

近所に住む料理仲間の佳代子さん（田中美佐子）だ。

 

ふしぎなもので、彼女と食材をシェアするなどの付き合いをするようになったら、彼女の夫（矢柴俊博）を介して新たなゲイの人脈が広がってきたのである。

芸能プロダクションで統括マネージャーをしている小日向（山本耕史）と、その恋人の”ジルベール”ことワタル（磯村勇斗）だ。

 

社会的には成功者であり、オシャレに暮らしている小日向は、小悪魔的にワガママで嫉妬深いワタルに振り回されることを愚痴る体でのろけるという高等テクニックでシロさんとケンジを翻弄するのだが、次第に対等な良い友情を交わしていくようになる。

今ではシロさんとケンジの部屋に二人を招いてクリスマスディナーを共にするほどの付き合いになっていた。

 

さて、LGBTであるということを自覚した者には共通の悩みがある。

親という壁だ。

シロさんには両親（田山涼成・梶芽衣子）が健在で、都内の戸建てに二人で暮らしていた。

彼らは、彼らなりにシロさんの生き方を理解しようとする努力はしていたものの、そのベクトルはシロさんの望むものとはかみ合わず、衝突してしまうことも度々であった。

 

真面目であるがゆえに、両親ともに暴走しがちで、うんざりすることもあったが、老いてきた二人、その父ががんを患うに至って、シロさんは歩み寄らざるを得なくなってきた。

実家に帰る機会が増えるにしたがって、同居人であるケンジのことも話すことが増え、ケンジはケンジでそんなシロさんと、その両親のことを気遣うようになっていったのである。

シロさんは、両親が現状を受け入れて、さまざまなことを諦め、息子の生き方を受け止めようとしていることを知り、また、そのパートナーであるケンジの存在も認めようとしていることを知る。

 

ある年の正月に、彼らは二人で両親のもとを訪れた。

ぎこちなく交わされた会話ではあったものの、それなりに穏やかな一日を過ごし、その帰り道でケンジは言ったのだ。

 

夢みたい。

 

恋人の実家で、その両親と食事して。

そんな機会は、一生無いと思ってた。

 

もう俺、死んでもいい＿＿＿。

 

両手で顔を覆って咽び泣くケンジに、シロさんは言った。

二人で長生きしよう、と。

 

シロさん自身も、それまで頑なに外でデートすることを拒んでいたのが、少しずつそんな機会も増え、小日向らと外で食事をすることも当たり前になってきて、それまでとは違ったゲイとしての生き方を模索し始めたようにも見える。

不惑を超えて、都会の片隅で真面目に暮らす、これはそんな二人の男たちの人生の物語である。

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以上、きのう何食べた？1話から最終回のネタバレを紹介しました！

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きのう、何食べた？原作ファンから見たドラマの感想と評価

原作漫画のファンで10年来追っかけてきた物語がドラマになると聞いたときの衝撃は今でも覚えていますが。

メディアミックスに積極的なよしながふみさんがその厳しい目で認めたスタッフの「原作理解度」が素晴らしく、さらにその原作を超える芝居を見せてくれた素晴らしいキャストの皆様に大感謝の12話でした。

 

題材がLGBTではありましたが、よしながふみさんの描くもう一つのテーマ、堅実な夕食の見事な再現ぶりが素晴らしかったのです。

もともとレシピ漫画として最高のラインナップを誇っていた本作ですが、それをフードコーディネーターの方と、西島秀俊さんが見事に再現してくださいました。

流れるような手際はただそれだけで一本の秀作です。

そこに絡めてあるシロさんとケンジの少し波乱含みの真摯な感情のやり取りや、佳代子さんや小日向、シロさんの両親と言った多彩なサブキャラの皆さんとの掛け合いは原作でもいいテンポで展開されており、それらがきちんと３Dになって再現されているのは、10年以上彼らを追いかけてきて良かった！という満足感と、でもまだすべて描き切っていないから、さらなる続編を期待したい！という気持ちへと変換されています。

 

原作を愛しているスタッフが作ると、漫画がこんなドラマになる。

その優れたお手本のような作品でした。

もっと見たい！とまだまだ諦めずに原作を追いかけていこうと思います。

テレビ東京ドラマ【きのう何食べた？】